2020.02.26 01:20
計画に当たって
2019年12月末で仕事を辞め、1月から実家と自宅を行ったり来たり。実家に長年そのままになっていた本棚、本箱、机などを整理してちょっと早めの終活中。いろんなものが出てきて、びっくりするやら懐かしいやら赤面するやら・・
思い切って断捨離したが、いろいろ思い出したり考えさせられたり。なぜあの時、困難に立ち向かわず逃げてしまったのか、勇気を奮い立たせることができなかったのか、あっさりとは言わないけど諦めてしまったのか、などなど
振り返って今の自分はどうか?齢を重ねた分、少しはましな人生を送っていると言えるか?抱いた志は疾うに忘れ去り、アル中ハイマー老人への道をまっしぐらではないか・・・
こういう時は無心に山道を歩くに限る。以前からやりたいと思っていた熊野古道を歩くことにした。本命は奥駈道なのだが、この季節はちょっと無理。まずは予行演習として世界遺産にも登録された小辺路(こへち)を中心に計画を立て実行することにした
熊野古道 町石道・小辺路について
冒頭の古道マップは新宮市観光協会のサイトから拝借したものである(以下URL参照)
熊野古道には、小辺路のほかに中辺路(なかへち)、大辺路(おおへち)、伊勢路、紀伊路、奥駈道(おくがけみち)の6つの道がある。小辺路は高野山と熊野本宮大社を結ぶ参詣道だ。今回はこれに弘法大師(空海)が開いた町石道(ちょういしみち:九度山にある女人高野山の慈尊院から高野山に至る参詣道)を前段にくっつけ、さらに中辺路(なかへち)のうしろ半分を後段にくっつけた
九度山の女人高野山から高野山を経て熊野本宮大社に向かい、そこから那智大社、速玉大社へつなげるロングコースを歩くことにした。高野山も熊野三山も人生初めての訪問であり、神仏に手を合わせながら自分の人生を振り返る旅とした
全行程の歩行ルート図と標高グラフ
総歩行距離:約145km、総歩行時間:53時間53分
累計登り標高差:7111m、累計下り標高差:7194m
最高点の標高: 1345 m
最低点の標高: 3 m
累積標高(上り): 8168 m
累積標高(下り): -8247 m
以下は私のGPS記録をもとにGoogle Earth Proを用いて作成した歩行ルート図。その下は約145キロを5日半かけて歩き通した歩行軌跡の動画で約40秒の長さ。画像右下の三点リーダーで再生スピードを変更できるのでお好みの速度でご覧ください。
行程概要
前 日:名古屋駅~橋本駅(移動日)
一日目:九度山駅~慈尊院~丹生都比売神社~高野山(町石道)
二日目:高野山~(薄峠)~水ヶ峰~大股~伯母子峠(小辺路)
三日目:伯母子峠~三浦口~(三浦峠)~十津川温泉(小辺路)
四日目:十津川温泉~(果無峠)~八木尾~熊野本宮大社~川湯温泉(小辺路+中辺路)
五日目:川湯温泉~請川~(小雲取越)~小口~(大雲取越)~熊野那智大社(中辺路)
六日目:熊野那智大社~那智駅~熊野速玉大社~JR新宮駅(中辺路)
天候
前 日:2月17日(月)晴れ
一日目:2月18日(火)曇り、時々風花、雪
二日目:2月19日(水)快晴
三日目:2月20日(木)晴れ、一時薄曇り
四日目:2月21日(金)快晴
五日目:2月22日(土)曇り→雨(9-16時)→晴れ
六日目:2月23日(日)快晴
日別の行程と宿泊
前日:ルートイン橋本泊、風呂あり、洗濯機あり
名古屋~伊勢中川~大和高田~橋本
近鉄名古屋13:10発→伊勢中川14:10着 特急賢島行き
伊勢中川14:11発→大和高田15:05着 近鉄大阪線特急 難波行き
近鉄大和高田駅→JR高田駅 徒歩10分
JR高田15:28発→橋本16:20着、JR和歌山線 和歌山行き
橋本駅からルートイン:徒歩約20分(途中にセブンあり)
1日目:金剛三昧院の宿坊泊、風呂あり、洗濯機なし
ルートイン橋本~九度山駅~慈尊院~丹生都比売神社~高野山
ルートインから紀伊清水駅:徒歩約10分
紀伊清水駅から九度山駅(2駅目)5:18 → 5:27
九度山駅~慈尊院~丹生都比売神社~高野山
合計距離:23km、合計コースタイム:約9時間
加えて高野山散策 7km 3時間
2日目:避難小屋泊、風呂なし、洗濯機なし
高野山~(薄峠)~水ヶ峰~大股~伯母子峠
距離:高野山から水ヶ峠 10.5km(約6時間20分)→水ヶ峠から大股 6.3㎞(約1時間40分)→大股から祖母子峠 6.6㎞(約2時間20分)
合計距離:23.4㎞、合計コースタイム:10時間20分
3日目:十津川温泉 ホテル昴泊、温泉あり、洗濯機あり
伯母子峠~三浦口~(三浦峠)~十津川温泉
距離:伯母子峠から三浦口 9.3㎞(約2時間40分)→三浦口から十津川 19.2㎞(約6時間)
合計距離:28.5㎞、合計コースタイム:8時間40分
4日目:川湯温泉 民宿大村屋泊、温泉あり、洗濯機あり
十津川温泉~(果無峠)~八木尾~熊野本宮大社~川湯温泉
距離:十津川から八木尾 10.1㎞(約4時間10分)→八木尾から本宮大社 4.6㎞(約1時間20分)→本宮大社から川湯 約8㎞(約3時間30分)
合計距離:22.7㎞、合計コースタイム:9時間
5日目:那智 美滝山荘泊、風呂あり、洗濯機あり(但し乾燥機なし)
川湯温泉~請川~(小雲取越)~小口~(大雲取越)~熊野那智大社
那智の滝など散策: 約1㎞、約1時間
距離:川湯から請川 約2㎞(0.5時間) →請川から小口 約15km(4時間30分)→小口~那智大社 14.5km(5時間10分)
合計距離:32.5㎞、合計コースタイム:11時間10分
6日目:熊野那智大社~那智駅~熊野速玉大社~JR新宮駅
距離:那智大社から那智駅 7.4km(2時間)→那智駅から速玉大社 14.8km(4時間)→速玉大社から新宮駅 2㎞(30分)
速玉大社散策:約1㎞(30分)
合計距離:24.2㎞、合計コースタイム:7時間
新宮12:44発 → 名古屋16:10着 ワイドビュー南紀6号
総合計距離:約163㎞、実際のGPSログ記録距離:146.8㎞
奥駈道の予行演習も兼ねるので、二日目を伯母子峠の避難小屋泊にしたため、寝袋、シュラフカバー、マット、バーナー、コッフェルなどの宿泊および自炊装備を持っていくことになった。65Lの大型ザックになり、重量は17-18㎏となった
二日目以外は宿坊、ホテル、民宿などに宿泊したため、毎晩お風呂や温泉に入り、おいしい夕食を食べるという通常の山行では想像もできないような贅沢な山歩きとなった。洗濯も頻繁にでき、着替えなどは最小限の携行にとどめることができた
奥駈道ではすべて避難小屋泊かテント泊になるので、今回とは比較にならないほどタフな山になる
地図関係
町石道の登山道マップは以下のURLからダウンロードできる
小辺路の登山道マップは以下のURLでダウンロードできる
以下にお願いしたら同じマップの冊子を無料で送ってくれた(2020年1月時点)
十津川村観光協会
奈良県吉野郡十津川村小原315-1
電話:0746(63)0200
定休日:木曜日(祝日の場合は翌日)
E-mail info@totsukawa. info
中辺路の登山道マップは以下のURLからダウンロードできる
以下に問い合わせたら同様にマップの冊子を無料で送ってくれた(2020年1月時点)
和歌山県観光連盟
〒640-8585
和歌山県和歌山市小松原通1-1 和歌山県庁観光振興課内
TEL: 073-422-4631
パンフレット送付申し込みサイト:
情報サイト
なお参考までに熊野古道の紹介サイトとして以下の新宮観光協会のサイトもある
また以下の個人の方のURLがある
非常に多くの有益な情報を発信して下さっているが、サイトの設計が今一つオーガナイズされていないため、ピンポイントで必要な情報にたどり着けない点がやや難点である
小辺路編②:町石道へ進む ☜ クリック
小辺路編③:小辺路へ進む ☜ クリック
小辺路編④:中辺路後半へ進む ☜ クリック
なお、本山行の詳細については、以下の記録を参照されたし
憧れの高野山から熊野三山へ。町石道→熊野古道(小辺路→中辺路)☜ ヤマレコの記録