坂本龍馬「脱藩の道」を辿るー3日目(2017/3/26)

山の記録

2017.06.25 14:35

3日目:茶や谷~韮ケ峠~榎ケ峠~封事ケ峠~三杯谷~水ケ峠~泉ケ峠~石上峠~白岩の大清水(約31キロ、約11時間)

  07:11 茶や谷農家民宿かまや

  10:08 韮ケ峠10:13

  12:29 榎ケ峠12:30

  14:59 三杯谷の滝15:01

  17:00 泉ケ峠17:05

  18:31 白岩の大清水(野宿)

冒頭の地図が3日目の歩行区間(茶や谷から大清水まで)

歩行ルート図と標高グラフ

合計距離: 31316 m
最高点の標高: 967 m
最低点の標高: 204 m
累積標高(上り): 2264 m
累積標高(下り): -2683 m

山行の詳細

3日目。今回の旅の核心部分。お世話になった農家民宿かまやを出発。この時点で雨があがった。農家のおばさん3人が運営する宿で、昨夜は遅くの到着にもかかわらず夕餉をこさえてくれた。アメゴの塩焼きや山菜のてんぷらなど、美味しい夕飯にお酒も進んだ

茶や谷の風景。奥深く美しい山村だ

いよいよ右手の山道へ。幾多の峠越えの始まりだ

舗装道路と何度もクロスしながら脱藩の道は進む

いかにも「脱藩の道」という感じになってきた

最初の峠を越え、林道をクロスし坂道を下る

「土佐の青じゃれ」と呼ばれる青みがかったザレ場を進む

山道を下ると段々畑に出た(通過して振り返る)

青空も出てきた。今日はいい感じ。林道歩きから左手へ入る

山道を下りて高階野の集落に出た。集落を抜け山道を韮ケ峠に向かう

山道をひたすら登る

韮ケ峠の手前で道路に合流。先にあるのは立派できれいなトイレ。手前は昨夜降った雪が路肩に除雪された残骸

国境いの韮ケ峠に到達。高知からここまで長かった。思わず目が潤む。爪が死んだり大きなマメができたり、昨日から足は大変な状態に

「又あふと思ふ心をしるべにて 道なき世にも出づる旅かな」龍馬。日本を洗濯するため、土佐を出ていく龍馬の覚悟が読み取れる

土佐と伊予の国境い。私も越えていく

伊予に入りすぐに左の脇道に逸れ、さらに山道に入って峠を下る

伊予に入った途端に道標がプラスチック版に(笑)。伊予での龍馬の評価は低い?

山道を少し下ると大師堂(お休み処)がある。私は右の脱藩の道をどんどん進む。ここは木製の道標。大師堂のおかげ?

道路まで下りてきた。沢には流されてきた大岩に一本の木が生えている。凄い生命力

男水自然公園。冷たくて美味しい湧き水がある。この後、飲めそうな水を汲める場所もお店も自販機もなく、この夜の宿泊場所の決定に影響することになろうとは・・

36号線の舗装道路を進み、大木戸のバス停を右に鋭角的に戻るように進む

林道をどんどん登るとこの先に民家がある。元民宿「脱藩の宿」である。ご高齢のため2年ほど前(2015年?)に営業をやめたようである。この宿が利用できなくなったことで、核心部の行程設定の難易度が上がった

林道の終点に1軒の家がある。脱藩の道はその右手から山に入る

山道に置かれて枯葉に埋もれそうな道標。道が間違っていないことにほっとする

榎ケ峠を越える

「坂本竜馬の通りし道 俳優 武田鉄矢」石碑を立てちゃうほどこの人も龍馬かぶれの一人だ

榎ケ峠を少し下りると立派な案内板が。道標も木製に。伊予でも龍馬を敬愛する自治体(保存会)がある

峠から集落に下りると夜明けの道の石碑がある。この少し先から脱藩の道は畑の中を抜けていく

神納の集落にある神社(天神社)の裏から表に抜けてくる。御幸の橋とよばれる屋根付きの橋がある。橋の左手前にはここにも武田鉄矢の石碑がある

神納は絵に描いたような限界集落で、お店は廃業して1軒もなく、自販機すら1台もない。この村でこの先の水などを補給する予定が大誤算。集落の外れから右手に入り山の中へ進む

道端にはシイタケの栽培の木がずっと続く。焼いて食べたらいい酒の肴になりそうだ。きっと誰も勝手に取ったりしないんだろうな

横通りを通過。河辺村の保存会の方々による道標だ

迷いやすい分岐には道標が。保存会の方々に感謝

封事ケ峠まで上がってきた。峠を下り舗装道路をしばらく進む。道標に従い脇道に入り、畑を左に見ながら三杯谷に向かって下る

三杯谷の滝を眺めながら整備された道を上がる

滝から道路に上がって出たところ

舗装道路と山道を繰り返して進む

舗装道路を歩いていると脇の坂道の手すりに脱藩の道の道標が。見落とすと舗装道路を大回りすることになる

右手の小屋の間を抜けて舗装道に戻る。日除の集落を抜けていく。先の道標を見逃すと正面の道をぐるっと回ってここまで遠回りしてくることになる

水ケ峠まで歩いてきた。まだまだ峠越えを繰り返す

舗装道路と山道を繰り返す。ここは山道へ入る

大森山直下を迂回するように脱藩の道は続く。すると折れて倒れた道標。2方向にピンクリボンがあるので、進む方向を注意深く見定める

尾根方向のこちらを進むと

ビニールハウスの畑に出る

Yahoo天気では夜中に雨予報だが今夜は晴れるか?野宿なので気になる

しばらく進むと突如としてきれいに整地された空間に出る。ここが龍馬の3日目の宿の泉ケ峠。今は宿場跡も集落もない。正面の1軒は民家なのか山荘なのか、表札はあるが人は住んでいない

「坂本龍馬宿泊の地」の石碑 がある。夕方5時。この周囲でツェルトを張って寝ようかな

天気予報通り雨が降るとまずいので、この民家のテラス(屋根もあった)でツェルトをかぶって寝ようか迷うが、手持ちの水が500mlペットボトルに半分。心許ないので水場があるところまで進むことにした

泉ケ峠から少し下り舗装道路に出る。少し進むと左の尾根に上がる

耳取峠を越えていく。道標はこの形に変わる

またまた大量のシイタケ栽培の横を抜ける。美味しそう

石上峠を通過。暗くなってきた上に、道が荒れてきた。この後に少々藪漕ぎ

廃車置き場のような廃屋の横を通る

3本の道に分かれるこの分岐は真ん中の道を進む。注意深く探すと道標がある

しばらく進み道標に従い右の脇道へ。暗くなってきたので、道標を見落とさないよう神経をとがらせる

ここも右の脇道へ。手すりの向こうにある道標を見落とさないように

今夜のネグラの大清水に到着。茶堂の左に水場がある。今夜は雨が降るかもしれないので茶堂に上がってツェルトをかぶって寝ることに。これが大正解。深夜に雨が降り出すも茶堂の屋根のおかげで濡れずに済んだ。感謝!

3日目のルート取りの補足

脱藩ルートの核心である。龍馬と惣之丞は、地元に詳しい那須俊平に梼原から宿間まで導かれ、国境の韮ケ峠を抜けた後、人目を避けるように幾多の峠を越えていく

「かまや」を正面に見て左手にある標識に沿って進む。のどかな農村の舗装道をわずかに進み、標識に従って右手の山道に入る。舗装道を横切ることはあるが、基本的に山道を標識に従って進む。松ケ峠、土佐の青じゃれなどを通り、山道をくねくね行き、379号線を横切る。少し先で再度379号線に出る。横の山道をひたすら登ると国境の韮ケ峠である。立派なトイレもある。舗装道路を100mほど進み、左手の林道に入って下り始める

韮ケ峠から下り、大師堂の横を通り、36号線を横切る。すぐ先で再び36号線に合流し、36号線をしばらく進むと「男水自然公園」を通過する。貴重な水の補給場所である。大木戸のバス停を右手に入って進むと、舗装道路をしこたま登った後に民宿「坂本龍馬脱藩の宿」に出る。ご高齢のため2年ほど前に営業をやめたそうで、今は看板もなく利用できない。舗装道路の終点まで行くと、榎ケ峠へ向かう山道がある

榎ケ峠を下っていくと村落に出る。舗装道路に出ると「夜明けの道記念碑」があり、畑の中を抜けて舗装道路やわき道を進むと、神社と「御幸の橋」がある。御幸の橋を渡ると55号線に出る

55号線を左手に進み限界集落のようなところを進むと、右手の舗装道路に入るよう標識がある。道なりに進み、標識に従って山道に入ると封事ケ峠に進み、峠を下って畑の横を下っていくと三杯谷に出る。上がっていくと三杯谷の滝に出て、階段を上がって舗装道路に出る。245号線をクロスし山道を進む。山道を登ると342号線に出て、水ケ峠に至る

さらに山道を進むことしばらく、大森山の山頂直下を迂回して進むと泉ケ峠に出る。龍馬の時代には宿場があり、龍馬はここの旅籠で宿泊している。今は記念碑があるのみで何もない(ここでツェルト泊するつもりだったが、水の残りが少なく、かつ水場がないため、先の白岩の大清水まで進むことに)。

泉ケ峠から車道にほんの少し下って舗装道路を右手に進み、カーブ手前を左の細い尾根道に入る。石上峠を通過するあたりから道が荒れ始める。不安の中、時々現れる標識を見落とさないように進むと白岩の大清水に出る。水場の横には屋根と柱と床だけの2畳ほどのお堂のようなものがある。天気予報では夜中に雨が降る可能性があるため、このお堂でシュラフカバーに入りツェルトを被って寝た

民宿「脱藩の宿」が利用できなくなったので、茶や谷からの脱藩の核心部は行程の計画が難しくなった。私のように茶や谷で前泊し山中で宿泊するか、あるいは一気に宿間まで抜けて、さらに内子まで約6キロ歩きホテルか旅館に宿泊するかのいずれかだろう。後者もやれなくはない

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なお、この山行のコース概況、タイムなどの詳細は、以下の記録を参照されたし

坂本龍馬 脱藩の道(高知から宿間まで約140キロ) ☜ クリック

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