豪雪地帯の名峰「飯豊(いいで)連峰」ゼブラとお花を見に行こうー②:お花編。2024/06/11-12

山の記録

こちらは『豪雪地帯の名峰「飯豊(いいで)連峰」ゼブラとお花を見に行こう』のお花編バージョン。山行の詳細については、稜線編バージョンをご覧いただきたい。重複するが、ルート図等についてはこちらの記録にも再掲載した。

1日目は飯豊山荘前の登山口からスタートし、丸森尾根を使って稜線まで登り上げた。そこから地神山、胎内山、門内岳、北股岳を経て梅花皮小屋に宿泊。2日目は小屋の前から石転び沢の雪渓を下り、石転び沢出合から夏道で下山した。

合計距離: 18206 m
最高点の標高: 2001 m
最低点の標高: 418 m
累積標高(上り): 1879 m
累積標高(下り): -1881 m

歩行ログをもとに、Google Earth Proで以下のごとく3D歩行ルートの動画を作成した。Google Earthの直近の画像は無雪期の画像なので、今回と同じ残雪期の2018年6月2日に撮影された過去画像を用いた。当時は今ほど温暖化が進んでいなかったからか、残雪の量が多いので私の写真とはちょっと違って見える点をご了解願いたい。カメラ高度は3000m、カメラ角度は65度、速度は40秒程度の再生時間になるよう設定している。なお、右下の3点リーダーからPlayback speedを変更できるので、好みで調整されたし。

以下にルート上で見かけた主な花を紹介する。名前が間違っていたらお許しを。

まずは丸森尾根の急登からスタート。6時間以上かけて稜線まで登り上げる。

コメツツジ。登山口から急登を登っていくと、白い花のイソツツジやコメツツジが心を癒してくれた。

ウラジロヨウラク。しばらく我慢の登りを続けると、同じツツジ科のウラジロヨウラクを見かけた。

ヤマツツジ。こちらは山でよく見かけるツツジ。ウラジロヨウラクの近くで咲いていた。

白系のコイワカガミ。普通のピンク系に加えて、丸森尾根では白系のコイワカガミも多く見かけた。

アカヤシオ(ムラサキヤシオかも)。こちらもツツジの仲間。

タニウツギ。丸森尾根の所々で見かけたが、下山ルートの夏道にはウツギロードのようにたくさんのタニウツギを見かけた。

マイヅルソウ。とても小さな花だ。

ウコンウツギ。淡い黄色の花。見かけたのは、この1本だけだった。

カタクリ。日が当たると紫色の花弁がどんどん開いて後ろに反り返る。

ショウジョウバカマ。山でよく見かける花だ。赤、紫、青などいろんな濃淡の花を見る。

サンカヨウ。まだ蕾んだ状態だ。花弁は雨に濡れると透き通る。

ツバメオモト。丸森尾根の中ほどから上の方で見かけた。

ミツバオウレン。その名の通り、葉が三枚の花。

コブシかタムシバか。どちらもモクレンの仲間なのだが、多分コブシだと思う。丸森峰の手前にあったが、いずれにしてもほぼ終わって散り始めていた。

丸森尾根の最後は連続する3つの雪渓を登っていく。

シラネアオイ。稜線に登り上げた地神じがみ北峰あたりで見かけた。

ハクサンイチゲ。稜線上のあちらこちらで群生していた。雪解けが早いせいか、開花も早かったようで終わりかけ。間に合って良かった。

ハクサンチドリ。地神北峰から地神山じがみやまへ向かう稜線で見かけた。

ミヤマダイコンソウ。黄色い花は判別が難しいが、葉っぱがでかいのが特徴。

計画を縮小して地神山じがみやまから梅花皮かいらぎ小屋方面へと稜線を進むことに。地神山から胎内山へと稜線を進む登山者たち。

チングルマ。こちらも稜線上に群生してました。

ハクサンコザクラ。よく似た花にユキワリソウがあるが、雪割草はハート側をしている。ハクサンコザクラはピースサイン型、ウサギの耳風の形だ。

白いシラネアオイ。シラネシロイということで(笑)。胎内山の山頂付近で見かけた。

あちこちに咲いているので、ハクサンイチゲ再登場。アップにすると終盤が良く分かる。

ハクサンイチゲ。稜線上に群生している。ガスがなくて空が青ければ、青空とゼブラを背景に撮れたのだがな・・

ハクサンハタザオ(ミヤマハタザオかも)。門内小屋の近くに群生していた。

ミヤマキンバイ。ギザギザの三枚の葉っぱが特徴。イチゲと同じような場所に群生していた。黄色の花ではミヤマキンポウゲも見かけた。

ミヤマキンバイのアップ。ガクだと思うが、中央にある緑色の星型が可愛い。

オヤマノエンドウ。北股岳からこの日の宿の梅花皮かいらぎ小屋へ下る斜面で群生していた。

ヒナウスユキソウ(ミヤマウスユキソウ)。エーデルワイスの仲間。梅花皮かいらぎ小屋のすぐ手前の登山道の真ん中に咲いていた。ちょっと踏まれちゃったか?

シラネアオイの群生。梅花皮かいらぎ小屋のすぐ手前に咲いていた。青紫と白い花が混在。白が勝っているように見えるけど、遺伝学的には白が淘汰されていくんだろうか? 1日目の稜線で見かけた花はここまで。

ここから2日目。梅花皮かいらぎ小屋から石転び沢の雪渓を下ってきた。この部分はお花はない。

白花ニガナ。黄花ニガナも群生していた。ここからは夏道に入ってから見かけた花たち。

ニッコウキスゲ。カンゾウと同じ仲間。

ヒメサユリ。崖下に咲いていたので近寄れなかった。

ウツギロードの始まり。しばらく続いた。

タニウツギのアップ。

白いモコモコの花。何だろう? これもウツギの一種のような・・。この後は「酷道」の始まりで、花もなければ悪路の連続で気が滅入ったよ。

以上でおしまい。心残りは、計画変更により頼母木たもぎ山に行けず、その山頂に咲いている固有種のイイデリンドウを見ることができなかったこと。まぁ、やり残したことがあった方が次回の楽しみにもなるということにしておこう。

飯豊いいで連峰の稜線には多種多様な花が咲いていた。田中澄江は、なぜ「花の百名山」にも「新・花の百名山」にも飯豊連峰を選出しなかったのだろう?

深田久弥が選出した「日本百名山」には飯豊山いいでさんが入っているのだが、主峰の本山ほんざんが飯豊山として選出されている。実は飯豊連峰には飯豊山という名前の山はない。

憶測するに、飯豊連峰には素晴らしいお花畑があるものの、飯豊山として挙げると本山を意味することになり、お花の観点からは飯豊山(本山)を「花の百名山」に選出できなかったのかも。

飯豊連峰として捉えれば、十分に「花の百名山」に選出される資格があると思うのだが・・。私の独り言ということで。

 

『豪雪地帯の名峰「飯豊(いいで)連峰」ゼブラとお花を見に行こうー①:稜線編。2024/06/11-12』 ☜ クリック

コメント入力欄

タイトルとURLをコピーしました