世界遺産 Milford Track を歩く in NZ (2023/11/8-11)ー4日目

山の記録

山行4日目

4日目はクィンティンロッジを7時半ごろに出発し、再び氷河が形成したU字谷を歩く。最初は緩やかな下りで、標高差200mを下げるが、その後は比較的フラットな道を進む。ゴールのサンドフライ・ポイントまで22.3㎞、約8時間の行程。そこからボートでミルフォードサウンドの入り江へと向かう 。

4日目の歩行グラフと標高グラフ

合計距離: 22267 m
最高点の標高: 258 m
最低点の標高: -2 m
累積標高(上り): 1176 m
累積標高(下り): -1424 m

4日目の詳細

最終日4日目の朝。7:30~7:45の出発。平坦ながら約22Kmのロング。まずサザーランド滝の遠景。前日に行かなかった人たちは、ここからの眺めを堪能。

2日目と同じく渓谷を進む。

個人ウォークの3つ目の小屋、ダンプリングハットでトイレ休憩。

オーストラリアのご夫婦。奥さんは前日の下りで膝をやられたようだ。お大事に。

菫みたいな花をアップ。名前は?

最終日も素晴らしいU字谷を進む。

こちらは韓国からのご夫婦。韓国軍団から離れて私達と同じ後方組でずっと歩いていた。奥様はチームコリアで唯一英語ばっちりの方だった。ソウルの大学で英語を教えているとか。なるほど・・

1本の木から4本の木が伸びている。

シダもでかい。

快晴に近い晴れ。こんなに晴れなくてもいいので、雨予報の明日をせめて午前中晴れにしてくれないかな・・

残雪と青空と新緑、いい眺めだ。

早めの昼食休憩場所のボートシェッド。右のトイレ棟の先に休憩小屋があるのだが、このあたりはサンドフライがすごい。蚊柱のように群れになって寄ってくる。小屋の中で油断してランチを食べていたら、パンツの裾から侵入して、足首の上あたりを数か所刺された。

ニューヨークから来た女性が「バターカップ」だと教えてくれた。この花を顔のあごの下に持っていき、あごに黄色が映ったら、「あなたはバターが好きね」というらしい。そんな由来の話を説明してくれた(イマイチ自信がないが)。キンポウゲというよりウマノアシガタに似ているな。

鳥や植物、沢や山などの景色を愛でながらゆっくり歩くシンガポールの二人組。彼らのスタイルに共感。

シンガポールの二人が吊橋の上から撮影していた下流側の光景。

こちらは上流側の光景。

ザ・ミルフォードトラックともいうべきマッカイ滝。

マッカイ滝の横にあるベルロック。下の穴から潜り込む。素通りしようかと思ったら、オーストラリアの奥さんが穴から出てきて中へ入って見て行けというので素直に従った(笑)。

中に入って上を見上げると、大きなベルの中に入って上を見ているようなえぐれた形。

今日もたくさんの吊り橋を渡る。

ニューヨークの女性が吊り橋の下で足を沢に浸してくつろいでいた。

シダの妖怪みたいに、とてつもなくでかいやつ。

今まで見かけたのとは違うカモ。本には載ってないので名は不明。

ジャイアントゲート滝。2日目にPrairie Lakeで泳いだカップルもここでは泳がなかった。夏はここで泳ぐ人が多いそうだ。

この日は滝のすぐ手前でおとなしくランチを食べていた(左奥)。旦那さんのご両親がニュージーランドに住んでおり、ツアーの後にそこで数日滞在するそうだ。右手前のニュージーランド在住の女性とガイドの女性も膝まで川に足を浸していた。疲れた足にはいいんだろうな。吊り橋の上から撮影していると手を振ってくれた。

トレイルの横を流れるアーサーリバーの上流側の眺め。川が広く大きくなってきた。

ゴールまでわずか

サルノコシカケ。英語でもmonkey chairというそうな。同じ発想か・・

ミルフォードサウンドの海に近づいてきた。

ゴールの小屋

今回はオウムの仲間のケアを見かけなかった。好奇心旺盛で、脱いだ靴や帽子を持って行ってしまういたずら好きの鳥。ゴールの小屋の中に貼ってあった写真で代用。

ゴール地点のミルフォードトラックの看板で記念撮影。オーストラリアのご夫婦のご主人に撮ってもらった

ガイドの女の子によれば、33.8マイル(54キロ)が正しい距離とのこと(湖や滝などの寄り道分は含まず)

小屋前から入り江方面を望む。左側斜面を水面に沿って進みボート乗り場へと向かう。

ボートに乗り込むオーストラリアご夫婦の奥さん。ひざを痛めてステップを下りる際に苦労していた。ここから約15分でミルフォードサウンドの入り江に着く。

ミルフォードサウンドの桟橋からの眺め。左のトンガリがマイタ-ピーク。いかにもフィヨルド的な光景だ。

今宵の宿のマイタ-ピークロッジ。

日中の天気は4日間ずっと良かったが、夜になると雲が出て星空を見ることができなかったのが心残り。でも本当に素晴らしい4日間のトレッキングだった。いい思い出になるだろう。

以下は鳥の鳴き声を収録した動画。ミルフォードトラックの中で何度も聞いた鳴き声だけど、鳥の姿を見ることはできなかったし、名前も分からない。

山行を終えて

コロナ禍に息子二人が相次いで所帯を持ち独立した。親として何か特別なことをしてきたわけではないが、肩の荷を下ろしたような気分になった。自分達へのご褒美として20数年ぶりに海外旅行に出かけることにし、積年の夢の一つだったミルフォードトラック歩きを計画した。

全行程約60キロで、1日20キロ近くを歩く。3日目には標高差750mの峠越えもある。普段から山をやり長距離も歩いている私にとっては特にどうと言うことはないのだが、カミさんにとってはハードルが高い。

3月に申し込んでから、4回にわたって峠越えのシミュレーション登山に出かけ、自宅近くの河川敷沿いに20キロ弱を歩くトレーニングも行った。なかなかシミュレーションで良い結果が出せずに心配したが、天候・気候に恵まれ無事に完歩することができた。

献身的な若いガイド達をはじめ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、韓国など、いろんな国の人達と交流して、素晴らしいトレッキングを楽しむことができた。

とりわけ2日目から4日目は歩く距離が長く、同じようなペースで歩く人達が次第に緩やかなグループを形成した。いつも後ろの方を歩いた私達も、顔見知りが次第に増えて仲良くなった。

ミルフォードトラックは多かれ少なかれ雨に見舞われるコースと言われるが、4日間を通して雨に降られることはなく、一番難儀する峠越えの3日目は快晴無風の恵まれた天候だった。参加者の中に強運の持ち主がいてくれたのだろう。感謝感謝だ。

初めてのニュージーランドは、自然が豊かでゆったりとした国で、人気があるのが実感できた。同じUltimate Hikes社のツアーにルートバーンの2泊3日の山旅がある。他にもGreat Walksと呼ばれるコースがいろいろとあるので、カミさんが気を良くしてその気になったら、いつかまた参加してみたいと思っている。

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