2022.06.19 22:26
2年半ほど前に実家で早めの終活をしていたら、本箱の引き出しから雌阿寒岳の山頂で撮った集合写真が出てきた。野中温泉ユースホステルに宿泊した翌朝、雌阿寒岳に有志で登るツアーに参加した。20名ほどだったが、脱落者が出ることなく、全員登頂した
集合写真はひどいガスガスで、背後は真っ白。でもみんな笑顔だ。青春の一ページのような写真だった。写真と一緒に、旅が終わってから数人とやり取りした手紙や写真が出てきた。もうみんないい爺さんや婆さんになったんだろうな(笑)
この日は利尻から阿寒湖に移動してきた。冒頭の写真はホテルの部屋から阿寒湖を眺めたもの。大袈裟にリベンジというわけではないが、青空をバックにした山頂写真を撮りたくて、阿寒湖畔で2泊するように予定を組み、雌阿寒岳に登るチャンスを確保した
当初の天気予報では、阿寒1泊目の翌日が悪天予報だったため停滞日とし、2泊目の翌日に登るつもりでいた。もし天候の回復が早くチャンスがあれば、停滞日に登ることもオプションとした
朝4時頃から起きてスタンバっていたが、雨が降り続いていたので、ゆっくり朝食を取り、部屋やロビーでくつろいでいた。ふと気づくと、10時過ぎから青空が僅かにのぞき始め、回復へ向かう兆しが見られた
急いで準備をして、11時に宿を発ち、野中温泉登山口へと向かった。上の写真は駐車場への入り口。左の木の背後の建物がトイレ棟。その背後に広い駐車場がある
国民宿舎 山の宿 野中温泉。46年前は野中温泉ユースホステルも併設されていた。懐かしい
わずかながらも青空が見え、回復することを期待して登り始めた。46年前の夏、ユースホステルに泊まっていた20名ほどの有志で雌阿寒岳の早朝登山に向かったのと同じルート。この日は遅いスタートなので、夕飯に間に合うように老体にムチ打って登った
樹林帯を抜けるとイソツツジが一杯咲いていた
青空が広がることを願いつつ、どんどんハイマツ帯を進む
メアカンキンバイ。葉の形が他のキンバイとは違う。青空が広がるかと思いきや、5合目過ぎから8合目くらいまで小雨がパラついた
山頂直下の火口壁。ガスで良く分からないが、右側は切れ落ちている。もう小雨は止んでいる
登山口から1時間半で登り切った。背後には雲間から青空ものぞいている。46年前のガスガスの白い背景と比べれば上出来だ。これで良しとしよう
先の火口壁とは反対側にある別の噴火口。山頂から阿寒富士へ周回するコースへと進んだが、厚いガスで阿寒富士が全く見えなかった。阿寒富士をスキップしてオンネトー登山口へと下りる
メアカンキンバイの群生
どんどん下るとガスの下にオンネトーが見えてきた
ミツバオーレン
オンネトー登山口には新しい売店のような小屋ができている。オンネトーには観光客も訪れるし、すぐ横にはキャンプ場もある
キャンプ場を抜けて、野中温泉登山口へと向かう
平日なのでテントは一張りもなかったが、オンネトー湖畔にはサクラソウがひっそりと咲いていた
おやおや、キャンプ場にキタキツネがいた
思っていたよりもでかいな
オンネトー。風がない夜は、星空が湖面に映る
オンネトーから野中温泉登山口へと周回してきた。野中温泉の湿原にはミズバショウの葉がどんどん大きくなっていた
野中温泉の裏にはエゾシカの群れがいた
宿には4時過ぎにもどり、温泉とビール。夕食後にはきれいな夕焼雲も見え、明日の天気が期待できそうか? 停滞予定日に雌阿寒岳を登ることができたので、翌朝は早朝に宿を出て知床に向かうことにした。羅臼岳が晴れてくれるとよいのだが・・
翌日の早朝。道路はエゾシカだらけ(笑)。ウトロへ向かう途中に雄阿寒岳。天候の回復は期待したより遅いようだ。阿寒周辺でこの状態だと、低気圧が進んでいく先の知床はもっと悪いだろうか・・・。ちょっと不安になってきた
なお、本山行の詳細については、以下の記録を参照されたし
山行記録: 雌阿寒岳。46年前のリベンジ ☜ ヤマレコの記録