2021.12.07 21:44
ちょっと地味な印象の祖母山。登ってみれば、ここを百名山に選んだ深田久弥の渋さが分かる。祖母山自体には突出するような魅力的なものはないのだが、何といっても阿蘇山系や、くじゅう連山の眺めが素晴らしい。季節を変えるとまた違った味わいがあるのかもしれない
冒頭は祖母山から見た阿蘇山の全景。今回の西国ツアーの最大の誤算。噴火してしまったので入山禁止になってしまった。コロナが落ちついたと思ったら、噴火だもんね。上手くいかないもんだ。全部で9座の百名山に登る予定が、阿蘇山を除いた8座になった
まずは、一の鳥居登山口からスタート。3キロほど先の北谷登山口まで車で行けるのだが、崩落による道路の修復工事のため、ここまでしか車で入れない。ここからは歩いて北谷登山口へ向かう
実はここで準備をしていたら、消防関係の車が2台やってきて、車で先へ進んでいった。北谷登山口まで歩いて行ったら、彼らが入山準備をしていた。聞けば、前日入った登山者が行方不明になっており捜索に入るとのこと
いくつかのアクセス方法があるのだが、私が選んだのは直登ルート、途中に上の写真のような風穴があるので、風穴コースと呼ばれるルートだ。個人的には、風穴に興味があるわけではないので素通りした
風穴に興味のある方はご参考までに。この日は、風穴のあたりまで全く積雪や凍結がなかったので、危険はなかったと思う
風穴を過ぎると滝が凍ったように崖につららができていた。この辺りから風が冷たく寒くなった
さらに登山路を進むと、岩が氷のコーティングでツルツル状態。やむなくチェーンアイゼンという簡易滑り止めを靴底に装着
ここも岩が完全に氷で覆われていた。幸いにも登山路は雪で凍結していなかったので、難なく通過できた
さらに標高を上げると、阿蘇山がドーンと見えるようになった。遠景で見ると阿蘇山の火山としての荒々しさが良く分かる
こちらはくじゅう連山。祖母山は大分県、熊本県、宮崎県の三県の境にあるので、熊本の阿蘇や大分のくじゅう連山が近くに見える。くじゅう連山は九州ツアーの最後に訪れる予定だ。山中の法華院温泉の山小屋に泊まる予定で、今から楽しみだ
私が下山で使用するルートからほぼ同時に山頂に上がってきた人と写真を撮り合った
山頂へ至るまでと下山途中にヘリが来てホバリングする音が聞こえた。消防隊による捜索では見つからなくて上空からの捜査を追加したようだ。翌日知ったのだが、熊本から来られた会社員の男性(43歳)の方が滑落してお亡くなりになったようだ。ご冥福をお祈りする
年寄りの私の西国ツアーも3座を終了。3日連続で移動と登山を繰り返し、疲労も蓄積してきている。計画では、悪天での停滞が安息日になるはずだったが、天候がいい方に変化してきたため、連戦の嬉しい悲鳴
この日の夜は、岐阜の高山で2年ちょっと一緒に仕事をしたM氏と宮崎で再会し、アルコールを酌み交わしながら旧交を温める約束。藁であぶったカツオのたたきに、宮崎名物の地鶏や黒豚の炭火あぶり焼きを堪能した。もちろん芋焼酎も
翌日は鹿児島への移動日でのんびりする計画だったが、九州南部の天気予報が快晴予報になってしまったので、予定を変更して韓国岳(霧島山)に向かうことに(笑)。4日連荘の登山だ。事故を起こさないように無理をせず安全登山を心がけるつもりだ
なお、祖母山の登山ルートやコースタイムなどの詳細については、以下を参照されたし
山行記録: 祖母山/西国ツアー③。ご冥福をお祈りします ☜ ヤマレコの記録