2020.01.12 11:49
高山での2年間の単身生活を終え、年末に関東に戻ってきた。引越しやら退職の諸事に追われ、しばらく山どころではなかった。2回目の退職ながら、何度やっても大変だ。
晴れて「毎日が日曜日」になったものの、一向に山へ行こうという気力が起きない。いつでも行けると思うと、ついついテンションが下がりっぱなしになってしまう
しばらくは自宅の関東と実家の尾張を行ったり来たりの生活になる。1月中旬からしばらく尾張で過ごすので、その前に関東で登り初めに行こうと思案し、赤城山に決めた。2か月ぶりの山になる
2014年1月に四半世紀のブランクを経て山を再開したときに、最初に出かけた山が赤城山だった。以降、毎年赤城神社で登山の安全祈願をし、お守りをいただいてきた。2020年はここからスタートすることにした
これが7代目のお守り。ザックのデザインの登山御守。何度か危ない目に遭遇したが、このお守りのご利益で事なきを得た
関越自動車道を走ると、空は厚い雲に覆われ、高崎に近づいても赤城の姿も見えない。ヤマテンは午前中晴れ予報で、気象協会の「山の天気」は終日快晴予報なのに・・・。おまけに事故渋滞につかまり、とりあえず赤城神社まで行ったらお参りして帰ろうかと思い始めた
大沼湖畔のおのこ駐車場に着くとそれなりの登山者が続々と出発する。ならば私もと登山の準備をして神社に向かった。渋滞のおかげで到着が遅れ、ちょうど神社の社務所が開く9時だったので、さっそく主目的の安全祈願をしてお守りを授かるべく赤城神社に向かう
するといつも通る橋が通行止め。老朽化で昨年2月下旬から通行止めとのこと。神社裏手に参拝者用の臨時駐車場が作られていた。ワカサギ釣り用の駐車場のすぐ手前だ
お参りを済ませて神社の裏手から黒檜山方面を眺めると、ご覧の通り相変わらずのガスガス状態。今シーズン初めての雪山なので、足慣らしのつもりでむかうことに・・
ガスのおかげで期待通り霧氷ができているが、曇天では霧氷の白が映えない。これはこれでモノトーン的に美しいのだが・・
黙々とかなり上まで登るとガスが取れはじめ、青空がのぞき始めた。これは想定外で一気にテンションが上がる
登ってきてよかった。青と白のコントラスト、これが見たかった
山頂に続く尾根まで登り上げた。上空は雲一つない青空!何とラッキーな
冒頭の写真。熱帯魚は泳いでいないけど南国の透明な海のサンゴ礁のようだ
黒檜山山頂。山頂に居合わせた笑顔が素敵なソロのお姉さんと撮り合った。因みに赤城山は活火山で、大沼や小沼、覚満淵などのカルデラ湖を囲むように最高峰の黒檜山、駒ケ岳、長七郎山、地蔵岳、鈴ケ岳、鍋割山などが集まってできた山だ
展望台に行くと雲海に浮かぶ浅間山。ここから右に180度、四阿山(あずまやさん)、草津の本白根山、苗場山、谷川連峰、上州武尊山(ほたかやま)、尾瀬の至仏山(しぶつさん)と燧ケ岳(ひうちがたけ)、日光白根山、皇海山(すかいさん)、男体山などの北関東の百名山がずらり並び、雲海から姿を見せてくれた
草津の本白根山
左の平坦な苗場山から谷川連峰の主脈の稜線
赤城山の一つ、山頂に並ぶ電波塔が目印の地蔵岳も姿を現した。奥に富士山が見えるのだが、残念ながらこの日は見られなかった
駒ケ岳に周回すべく鞍部に下りてきて黒檜山を振り返る。天気予報通り快晴になった
駒ヶ岳に下る途中に大沼を見下ろす。大沼に突き出た森が赤城神社。湖面はまだ全面凍結しておらず、ワカサギ釣りの人たちもまだいない
お昼過ぎに駐車場に戻ってきた。予期せぬ展開に素晴らしい登り初めになった。2020年も安全で思い出に残る登山ができますように・・・
朝5時15分ごろに自宅を出発し、厚い雲に覆われた空を眺めながら関越を走り、おまけに軽微ながらも7台の玉突き事故による渋滞に捕まったときは最悪の登り初めになってしまうかなと半ば諦めていたが、登ってみれば山頂手前で劇的に青空に変わるという幸運に恵まれた。関越の渋滞で40分ほど到着が遅れたことが逆に幸いした。こういうこともあるんだなと天に感謝しずにはいられない
比較的近場の赤城山に出かけるのに片道2時間半。高山のアパートを引き払ったことにより、北ア南部の登山口へ1時間で行けるというこの上ないアクセス拠点を失い、今さらながら改めて喪失感がこみ上げてくる。まぁ仕方ない。関東の自宅と尾張の実家を拠点にして、いろんな山域へ足を延ばそう
なお、本山行の詳細については、以下の記録を参照されたし
山行記録: 赤城山 2020年登り初め ☜ ヤマレコの記録