計画に当たって
今年の晩秋にちょっとしたトレッキングツアーを予定している。日頃から山を歩き回っている私にとっては何でもないツアーなのだが、普段あまり山歩きしていないカミさんを連れて行くので、歩き通せるのかイマイチ不安。ツアー3日目には標高差700m超の峠越えがある。というわけで、カミさんを山に連れ出して秋までに鍛えることに(笑)
まずは標高差500mくらいの山から訓練を開始すべく高尾山を選んだ。以前からカミさんがまた行きたいと言っていた山なので、うまく引きずり出すことに成功。久しぶりに高尾山へ行くことに。そこそこの距離を歩行すべく、高尾山から先に足を延ばしたいところだが、カミさんにとっては久しぶりの山なので高尾山ピストンを計画した。今回は手始めにこれで良しとして、これから徐々に700m超の標高と倍以上の距離へ引き上げていくことにしよう
現役時代の登山は週末メインだったので、混雑する人気の高尾山は電車で行く山と決めていたが、今回はGW直前の平日なので、初めて車で出かけることにした
歩行ルート図と標高グラフ
最高点の標高: 600 m
最低点の標高: 190 m
累積標高(上り): 557 m
累積標高(下り): -558 m
山行の詳細
前回出かけたのがいつだったのか覚えていないが、10年くらい前だったと思う。その時は稲荷山コースで登り、表参道コースで下りてきた。今回も同じ稲荷山コースで登り、下りは山頂で考えることにした
自宅を5時半過ぎに出て、高尾山口駅の市営駐車場には6時40分ごろに到着した。300mほど離れたところにあるコンビニへ朝食のおにぎりを調達しに出かけ、7時過ぎに駅前を出発。まず高尾山のケーブルカー駅へやってきた。登山客も観光客もまだパラパラ程度
前方のケーブルカー駅の左側から稲荷山コースへの登山口に入る。それにしてもすごい青空
以前より格段に整備され、木段や木道がこれでもかというくらいに設置されていて驚く。この日は朝の気温が10度ちょっとでひんやりして気持ちいい。汗をかくこともなく木陰の登山道を登っていく
稲荷山の休憩所に到着。ここでコンビニおにぎりの朝食を食べる。ベンチからは新宿の高層ビル群とスカイツリーが見えた
都心方面をアップ。先週の蛭ヶ岳からはうっすらと肉眼で見えた程度だったが、この日はiPhoneでしっかり捉えることができた。手前に広がるのは多摩の丘陵
稲荷山まで登ってしまうと、その後は比較的なだらかな尾根歩き。気持ちのいい新緑のトンネルを抜けていく
6号路が合流してしばらくすると、最後の階段が現れる。ここを登り切れば山頂だ
山頂展望台から丹沢山系と富士山をバックにパシャリ。ここまでほとんど汗をかかずに登ってきた。汗かきの私としては滅多にないこと。カミさんのペースでゆっくり登ってきたからか?
富士山をズームアップ。左手前のピラミダルな山は大室山
大室山のすぐ左手には丹沢山系。中央やや右の尖がりが先週出かけた蛭ヶ岳、中央やや左が丹沢山。左端が三ノ塔と二ノ塔
富士山を目一杯アップ。よく見ると中央やや右にジグザグの夏道が見えている。さすがに蛭ヶ岳から撮影した時ほど鮮明ではないが・・
富士山の右手方向には南プスの山並み、右端が広河内岳で少し左が白河内岳だと思われる。中央左の尖がりが塩見岳で、左端が上河内岳のようだ。ここまで見えるとはラッキー。昨夜の低気圧通過による雨と、その後の北からの寒気で空気が澄んでいるおかげだろう
山頂標近くのベンチでしばし休憩。まだ人出は少なく静かだ
ビジターセンター前のつつじもきれいに咲いていてアゲハ蝶が舞っていた。その姿を捉えようとシニアのアマチュアカメラマンが粘っていた
しばし休息しながらどこを下りるかカミさんと相談すると、三福団子は絶対外せないという。というわけで、前回と同じく薬王院を抜けて1号路の表参道を下りることに(笑)
薬王院へ下る途中、シャガがきれいに咲いていた
奥の院の裏へ下りてきた。日光の東照宮とまでは言わないまでも、手の込んだ装飾だ
参拝順序がひっくり返ってしまった。奥から順々にお参りしながら下る。四天王門を通過。「厄除開運」お願いします!
薬王院の本堂でもお参り。744年に開山した古刹。不動明王の化身、飯縄大権現(いいづなだいごんげん)を本尊として祀る。お寺なんだけど、鳥居もある。ここでカミさんからのリクエスト。次回は宿坊で精進料理を昼食に食べたいとのこと。まぁ、そのうちに・・・
本堂から下ると参道にはシャガの群生があちこちに見られた
表参道をぶらぶら下る。登ってくる人たちとのスライドが増えてきた
ケーブルカー山頂駅まで下りてきた。9時50分。お店はまだ開いていなくて10時開店とのこと。店の前のロールカーテンの隙間からはすでに焼けた団子が見える。都心方面を眺めながら開店を待つことに。ケーブルカーで次々と観光客が上がってくる。小学生の遠足の団体もやってきて賑やかだ
10時開店一番乗りで三福だんごをゲット。甘いたれが美味しい(写真を撮り忘れた)。一つひとつの団子が大きいので食べ応えがある。カミさん満足。ということで、ここからは参道をちょっと戻って2号路経由で下ることに
舗装道路の歩きやすい道から外れて、登山道らしい道を下る。この道を登ってこられる多くのシニアの方々とスライドした。失礼な言い方だが、足元は覚束なく、息も乱れ、今にも倒れ込みそうな感じでちょっと不安に思われる方も少なくない。80歳を超えているだろうな・・。でも素晴らしい。自分はあの年になっても、同じように高尾山に自力で登れるだろうか?
ケーブルカー山麓駅まで下りてきた
そして京王線高尾山口に到着。駅舎は随分と小洒落たウッディーな建物になっていた。11時少し前。気温も上がってきたが、まだカラッとして爽やかだ。午前中に終えて正解だったな。私は汗ばむこともなかったが、京王高尾山温泉の極楽湯に浸かって体を癒した。風呂上がり後には、ケーブルカー駅寄りのそば屋で自然薯そばを食べて終了
山行を終えて
第一弾のカミさんのトレーニングにしては上々だった。さすがにカミさんは息が上がって汗をふきふき登っていたが、以前にも登ったことのある山なので、懐かしみながら歩き通すことができた。高尾山を選択してよかった
私的には高尾山はあまりに登山者や観光客が多いので、敬遠する山の一つなのだが、この日の登山は本当に気持ちよい初夏の山登りを楽しむことができた。自宅からマイカーで1時間ちょっとでアクセスできるのもありがたい
午後2時には自宅に帰って、早速ビールのロング缶でまったり。最高の一日となった。そのうち第二弾を計画するとしよう
関連情報
駐車場
京王線高尾山口駅の前の市営駐車場を利用した(80台)。平日の朝6時半過ぎで3割程度が埋まっていたが、下山時の11時には満車だった。現在、20号線からの入り口の氷川橋が工事中。高尾山ICからアクセスした場合は、氷川橋のすぐ手前の信号を左に入り、高尾山口駅のロータリーに進む。ロータリーを回り込んだところから市営駐車場にアクセスするようになっている(上のリンク先の情報参照)
入庫後12時間までは平日 最大800円、土日祝は1000円。なお、市営駐車場の入り口前に、客引きのような男性がいて、入場待ちの車に近寄り、料金が高い別の駐車場へ行くよう誘導することがあるとのことなのでご注意を(市営高尾山麓駐車場のGoogleクチコミを参照のこと)
京王線の高架下には「京王高尾山駐車場」があるが市営よりは割高。他にもタイムズの駐車場や民家の駐車場などがある。高尾山口駅から1駅ないし2駅手前にはAkippaで予約できる駐車場もある。こちらは予約すれば確実に駐車できる
トイレ
市営駐車場や高尾山口駅にある。また、ケーブルカー山麓駅や山頂駅、高尾山山頂のビジターセンター横にもある。ケーブルカーの駅を除いては、登山道の途中にトイレはない(麓か山頂)
コンビニ
高尾山口駅のセブンは9時開店なので要注意。高尾山口駅から300mほど先に(東京方面)セブンとファミマが並んでいる。こちらは24時間営業
日帰り温泉
京王高尾温泉「極楽湯」がちょっと高いながら便利。平日1100円、土日祝1300円。8:00 – 22:45(22時受付終了)。年中無休。高尾山口駅の改札口横から高架をくぐって行ける通路がある。施設の横には駐車場もあり3時間無料