2018.05.27 22:52
山に出かけたいが暑いのが苦手。少しでも涼しさを求めて雪渓の上を歩く白馬三山に出かけた。白馬岳(しろうまだけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、鑓ケ岳(やりがたけ)である。白馬岳は最も大きな山小屋の一つである白馬山荘が人気で、日本三大雪渓(白馬大雪渓、剱沢雪渓、針ノ木雪渓)の雪渓とともにお花畑が人気の山である。お花のシーズンはまだ少し先だが、雪渓歩きはたっぷり楽しめる。
冒頭の写真が白馬の大雪渓。中央の谷の雪渓を進む。この時期は稜線まで雪の上を歩いて登れる。雪渓の上を吹き下ろす風が冷たくて気持ちよい
まずは猿倉荘から白馬尻を目指して進む。気持ちよくテンションも上がる
白馬尻から大雪渓が始まる。アイゼンを付けて登ってきた。最後にこの急登が待っている。途中でゆっくり休めるような斜度ではないので、しんどいがとにかく登り切る
急登を登り切り、まずは村営頂上宿舎を目指す。するとすぐ後ろで雷鳥の独特の鳴き声が。振り返ると3mほどのところにオスのライチョウが飛んできたようだ
村営頂上宿舎を通り過ぎ、稜線に到達する。こちらの小屋はまだ営業していない
稜線に出ると雪がない。毛勝(けがち)三山が正面に見えた
毛勝三山の左に剱岳と立山連峰
遠くには北ア南部の槍ケ岳が見えたが、今日はこれが限界。南アルプスも八ヶ岳も富士山も霞んで見えなかった
白馬山荘に向けて最後の登り
小屋にチェックインして昼食を食べた後に白馬岳の山頂を目指す。15分ほどの登り。青空も広がってきた
BCスキーヤーが。まさかここからドロップ?
2号雪渓のドロップインポイントらしいが、信じられないというかあり得ない。ちょっとカメラの角度で強調されたかな?でも凄いのに変わりはない
山頂で撮影してもらった
白馬岳は山半分がキレ落ちている。谷川岳に似ている。奥には杓子岳、鑓ケ岳。鑓ケ岳の左には鹿島槍の双耳峰
山頂から別ルートで下ってきた
ツクモグサが咲いていた。八ヶ岳のツクモグサより可憐な感じがする
こちらは三姉妹
次は旭岳に向かう。百高山の一つ。積雪期は登りやすい。夏はハイマツ漕ぎでアプローチしづらい山だ。左の雪の斜面を登る
旭岳の山頂。山頂だけ雪がない。奥は杓子岳と鑓ケ岳
小屋に戻って外のテラスで小1時間ほどアルコールを楽しむ。夕食後、日本海に落日。左手前は旭岳
おやすみなさい。明日も晴れますように
翌朝4時前に小屋を出る。杓子岳に向かって歩く。白馬岳を振り返って。小屋の明かりが見える
驚かさないようにフラッシュをたかずに撮影。つがいのライチョウ。手前がメスで奥がオス
予定より遅れてご来光
日の丸。ちょっと中心がずれた
杓子岳への稜線。山頂ルートと巻道(トラバース)ルートがある。山頂を目指す
杓子岳山頂。風が強く寒くて長居できない
歩いてきた白馬岳からの稜線。ちょっぴりモルゲンロート
次に進む鑓ケ岳。こちらも淡いピンク
こちらも随分と下って登り返す
鑓ケ岳山頂。山頂標の左は白馬岳
中央奥が白馬岳。右手前が杓子岳。良く歩いてきた。ここも風が強くすぐ下りる
鑓ケ岳から下る途中に雷鳥。この子もオスだね
鑓温泉への分岐から夏道を下ると雪渓に到達。下から上がってくる人がいる(中央やや右)。ルートの情報交換をした。まっすぐ下れるとのこと。この人のトレースを逆に進んで一気に鑓温泉まで下る。雪渓の下りは早くて楽だ
標高2100mの鑓温泉。居合わせた人に写真を取ってもらう怪しげなおっさん。手の位置が絶妙だった。鑓温泉は大好きな硫黄泉。カップルも2組入ってきた。もちろん女性は水着か湯あみ着を着用。夏山シーズンは、この温泉の石組みのすぐ上に鑓温泉小屋が組み立てられ、登山者から丸見え
夏道は雪のため通れないので、積雪期限定ルートで沢沿いに雪渓を下る。写真中央やや下あたりから左へ登り返し、写真上部左のコル(鞍部)まで雪の上を登り上げる
沢沿いに下り左へ登り返すあたりでニリンソウの群生
ニリンソウのアップ
ちょっと離れたところにシラネアオイだろうか、紫色の花が咲いていた
コバイケイソウもニョキニョキ
小日向のコルへ登り返す途中で。右から杓子岳、中央が鑓ケ岳、その左が下りてきた雪渓と鑓温泉
猿倉荘に戻ってきた。昔のままの佇まい。ちょっとメルヘンチックな趣も
雪をたっぷり楽しんだ山行になった。雪渓の登りは涼風に助けられ、下りはガンガン下りても雪がクッションになって膝に負担がかかりにくい。これが今シーズンの雪歩きの最後かな?
鑓温泉には30数年ぶりに入ることができ、白馬三山を周回した甲斐があった。北ア屈指の人気の山の白馬岳。それなりに人は出ていたが、まだまだ静かな山を楽しめた
なお、この山行のコース概況、タイムなどの詳細は、以下の記録を参照されたし
山行記録: 白馬三山めぐり、温泉付き ☜ ヤマレコの記録