梅雨入り前の晴れ間に八ヶ岳に出かけ、高山植物に癒されながら稜線歩きを楽しんだ。前週の飯豊連峰北部に続き、稜線編とお花編の二部構成にした。以下はお花編の記録。山行の詳細については、稜線編バージョンをご覧いただきたい。重複するが、ルート図等についてはこちらの記録にも再掲載した。
歩行ルートと標高グラフ
1日目は美濃戸にある赤岳山荘の駐車場からスタートし、テン泊する赤岳鉱泉に向かって北沢ルートを進んだ。赤岳鉱泉に重い荷物をデポして、文三郎尾根を使って赤岳山頂まで登り上げた。そこから横岳、硫黄岳を周回して赤岳鉱泉に下りテント泊。2日目は北沢ルートを引き返し赤岳山荘の駐車場に下山した。
最高点の標高: 2887 m
最低点の標高: 1690 m
累積標高(上り): 1704 m
累積標高(下り): -1727 m
歩行ログをもとに、Google Earth Proで以下のごとく3D歩行ルートの動画を作成した。Google Earthの直近の画像は積雪期の画像なので、無雪期の過去画像を用いた。秋の画像なので、今回の新緑の季節とはちょっと違って見える点をご了解願いたい。カメラ高度は4000m、カメラ角度は60度、速度は45秒程度の再生時間になるようリアルタイムの700倍に設定している。なお、右下の3点リーダーからPlayback speedを変更できるので、好みで調整されたし。
山行の詳細(お花編)
以下は登山道で出会った主なお花たち。多くは稜線上で見かけた。名前が間違っていたらお許しを。
赤岳山荘の駐車場から北沢ルートで赤岳鉱泉を目指す。新緑が鮮やかで美しい。沢を吹き抜ける風が何とも心地よい。
北沢を進むと登山道の至る所にシロバナヘビイチゴが群生していた。前日に降った雨で、まだしっとり濡れている。
ミヤマキンポウゲ。艶のある黄色い花がちょっとぼけてしまった。
赤岳鉱泉からは軽装で文三郎尾根を登ってきた。赤岳山頂に向けて最後の急峻な岩場を登る。
岩場にはいろんな高山植物がみられる。こちらはミヤマキンバイ。ハート形の花が可愛い。
イワベンケイ。その名の通り、岩稜帯でよく見られるお花。
これは? 調査してみたけど分からなかった。
赤岳山頂にて赤岳頂上山荘に荷下ろしするヘリを撮影。山頂付近に居る間だけでも2回やってきた。
クモマナズナ。小さい可憐な花だ。ここからは赤岳山頂付近から横岳山頂付近で見かけた花が続く。
ツガザクラ。こちらも小さな花。
咲き始めのミヤマダイコンソウの株。キンポウゲ、キンバイ、ダイコンソウは同じような黄色い花だが、葉の形がそれぞれ特徴的で見分けることができる。
イワウメの群生もあちらこちらで見られた。
キバナシャクナゲ。赤岳から硫黄岳までの稜線上が何度か見かけた。
オヤマノエンドウ。紫色の花がひときわ目立つ。
イワカガミの群生。こちらも稜線上のあちらこちらで見かけた。
ハクサンイチゲ。
チョウノスケソウ。ハクサンイチゲやチングルマと同じような白い花だが、葉が小さい長円形をしているのが特徴。ギザギザに分かれていない。
ウルップソウ。北海道以外では、本州の白馬岳と八ケ岳だけで見られる花。同じようにツクモグサも白馬岳と八ケ岳だけで見られる。両方ともこの二つの山だけで見られる珍しい花。気候的に育つ条件が似ているのだろうか?
ウルップソウをアップ。今回、ツクモグサは見つけられなかった。少しだけ時期を逸したと諦めていたのだが、同じ日に八ヶ岳を周回された方の記録に、わずかながら写真が載っていた。鉾岳を少し下る定番の場所に残っていたようだ。同じ場所は私も目を凝らして探したのだが、私には見つけられなかった。
タカネシオガマではなく、花弁の形からミヤマシオガマだと思う。
イワヒゲ。とても小さい花だ。横岳(奥の院)山頂直下で見かけた。稜線のお花はここまで。
2日目の早朝。横岳から伸びる雲が朝陽に染まっていた@赤岳鉱泉小屋。ここからは北沢を下っていく途中で見かけた花たち。
キバナノコマノツメ。北沢沿いの登山道で多く見かけた。
ハクサンオミナエシだと思ったが、よく見ると葉の形が少し違うような・・。ヤマガラシのようだ。
タチツボスミレ。
クリンソウ。駐車場近くまで下山したところで見かけた。
マムシグサ。本物の蛇に会わなくてよかった。飯豊では二匹見かけ、そのうちの一匹はマムシに似ていた。