西穂高岳、敗退記(2019/02/22)

山の記録

2019.02.23 11:21

この週末は天気がよい。土曜日を挟んで金曜に焼岳、日曜に御嶽へ出かけようと画策。前日になって、急きょ金曜日は西穂高岳を目指すことにした。西穂はロープウェイが利用できるので土日は観光地並みに混む。金曜なら静かに歩けるはずということで、ターゲット変更

西穂山荘、さらに丸山までは雪山初心者でも行けるお手軽コースだが、その先の独標(11峰)から西穂(1峰)までは、それなりの経験者でないと進めない危険コース。

昨年3月に恐る恐る出かけ、この上ない天候と雪質に恵まれて西穂山頂まで到達することができた。ただし、山頂到達が14時で、最終ロープウェイには間に合わなくなり、西穂山荘で一泊する羽目になった。今年は日帰りでピークハントすべく意気揚々と出かけた。

冒頭の写真はロープウェイ山頂駅の展望台から本日歩く西穂の稜線。13の峰が続くギザギザの稜線。右端の丸山を入れれば、14のピークになる。今日もいい天気で風もほとんどない絶好のコンディション。仕事をさぼってきた甲斐がある(笑)。

ちなみにロープウェイのドアが閉まる時のチャイムは、ファミマのドアと同じメロディーで笑いを誘う。

北ア南部を代表する稜線。左から槍ヶ岳、大喰岳(おおばみだけ)、中岳、南岳。右端は穂高連峰へ縦走する大キレット。私には決して冬に行くことのできない稜線だ

右の抜戸岳から左の笠ケ岳へと続く稜線。さぁ、のんびり眺めていると昨年の二の舞になる。先を急ごう

昨年3月下旬に比べて雪が少ない。平日とはいえ、西穂山荘まではトレースがしっかりある

急登に汗を流しながら西穂山荘に到着。昨年は雪のトンネルを通って入り口に向かったが、今年は木で封鎖してある。左側の通常の入口を使っていた。例年、ここに特大雪だるまが作ってあるのだが、今年はなぜかない

丸山を過ぎ、右の黒い岩山の独標を目指して進む

独標にかなり近づいてきた。山頂標も見える。好天とはいえ、さすが平日。人が少ない

南アルプスの甲斐駒ケ岳の左に富士山

独標の取り付きに着いた。上部右寄りの白い帯を登りつめる個所が危険個所。特に下りの事故が多い

独標(11峰)山頂。山頂標の右は岐阜の名峰笠ケ岳。左奥には白山連峰が見える

先へ進もう。まずは中央左のピラミッドピーク(8峰)を目指す。どこを登っていくのかって?写真中央の下から真ん中の上あたりへ進み、左斜めに白い帯を進んで、その後にピラミッドピークの左側稜線に向けて上に進む。正気の沙汰じゃない?私もそう思う。ここから先は気合を入れ直してギアを一段アップ

10峰ピークまで来ました。ここから緊張の急斜面を下り、短いナイフリッジもどきを進み、その先の稜線を登る

ピラミッドピーク目指して進む

ピラミッドピーク(8峰)手前の小ピーク(9峰)までやってきた

ピラミッドピーク(8峰)山頂。山頂標の右上に西穂(1峰)のピークが見えてきた。先へ進もう。まずは山頂標の左の7峰を目指す

ピラミッドピークから急斜面を下り、短いナイフリッジを進む。昨年は写真中央の雪のリッジを山頂目指して左斜めに登ったが、今年は雪が少ないためリッジの上部は進めず、途中で左側の雪の帯を縫うようにピークの左をトラバースしていくようだ

6峰、5峰と進み、チャンピオンピーク(4峰)で痛恨のルートミス。4峰ピークに登ってしまい先に行けなくなってしまった。よく見ると、ピークの下をトラバースしていく踏み跡が見える。慎重に元に戻り、トラバース路を進む

3峰斜面を巻いて進む。先には2峰と西穂が残るのみ。2峰に向かい始めたところで1時を回っている。時間切れだ。夕方に職場に戻る必要がなければ、ピークまで進んで昨年と同じように小屋に泊まる手もあるのだが・・・。ここで無念の撤退。あと100メートル標高を稼げば山頂まで行けるのに

来た道を引き返す。相当足にきているが、慎重に一歩一歩確実にトラバースを繰り返して戻る

山頂を振り返れば、ほぼ同じようなペースで進んでいた赤いジャケットの方が山頂に到達している。その下には、私が4峰でルートミスしている間に先に進んで行った緑のジャケットの方ももうすぐ山頂。小屋に荷物を置いて空身で登ってこられたが、私より年配ながらとてもしっかりした足取りだった。相当なベテランなのだろう。あそこに立てなかったのが悔しい

5峰に向けてトラバースする。ここのトラバースが楽に思えるくらい緊張を強いられるトラバースが今回は多かった。雪が少なく岩と雪のミックスとなり、ピーク越えではなく斜面を回り込まざるを得ないトラバースが増えたようだ

それに加えて一昨日の4月並みの陽気で降った雨が岩をコーティングするように凍っており、岩を掴む手がかりが限定されて苦労した

6峰?いや7峰だったかな?多分7峰だと思う

8峰のピラミッドピークまで戻ってきた。ここでプロテインバーを頬張り小休止。すぐ後ろには山頂まで行かれた緑のジャケットの方が追いついてきた

奥穂高岳(左)と前穂高岳(右)を結ぶ吊尾根。こちらも私の技量と体力では到底足を踏み込めない領域だ。また眺めに来るよ、サヨウナラ

独標(11峰)で緑のジャケットの方に追いつかれ、山荘まで一緒に下りてきた。話しぶりからすると相当なベテランだ。やはり場数を踏まないとだめだな

最後のピークの丸山に戻ってきた。背後は笠ケ岳の稜線。あちらも冬は足を踏み込めない

昨年3月に山頂を極めた雪の西穂。山頂には14時に到達。日帰り予定がロープウェイ最終便に間に合わず西穂山荘で1泊した。今年は日帰りしようと出かけたが、結果は3峰と2峰の間で時間切れ撤退。そのまま登り続けて山頂に立ち、今回も西穂山荘に泊まることも考えたが、山を下りて夕方には職場に戻って片付ける仕事があったので泣く泣く撤退

昨年は西穂山荘でアイゼンを装着したりして30分ものんびりしていたし、思うように体が動かなかったが、それでも14時には山頂に到達した。今年はのんびりせずひたすら登ったが、途中で断念。そのまま登っていれば昨年と同じような時間に山頂に立てただろうと思うが、昨年に比べて余裕がなかった

昨年より頑張ったつもりだったが、雪が少なく岩と雪のミックスの状態に加え、2日前の4月中旬の陽気で降った雨で雪質も悪く、岩はアイスのコーティングで登りづらかった。経験不足を露呈。もっと場数を踏まないと、こういうコンディションに対処できないことを痛感

ロープウェイ駅には最終便の45分前に着き、ラス前の便に乗った。45分粘って山頂を目指したとして最終便に間に合ったか?おそらく昨年同様、15-20分ぐらい超過でアウトだったろう。本当に悔しいが、これが今の私の実力と悟る

それにしても昨年は雪のコンディションに恵まれ、ビギナーズラックで山頂まで到達したが、今年は試練となった。雪のコンディションがここまで影響するのは岩稜の西穂ならではだろう。昨年とはずいぶん違ったルートを歩いた印象だ。トラバースが多かったし、雪がそれなりにあるときと比較すると随分と緊張を強いられたトラバースだった

そもそも日帰りにこだわる理由もない。年なのだから、小屋やテン泊をうまく利用して、時間をかけて山頂を極める山行にすればいい。今年は「がむしゃら」からスタイルを変えようと目標を立てたのに、まだ自分を変えることができていないということか

まぁ、無事に戻ってきたことで良しとして、次回は時間をかけてピークハントを楽しもう。敗北感ではなく達成感を味わえるような山行計画を立てよう

なお、本山行の詳細については、以下の記録を参照されたし

西穂高岳。無念、3峰と2峰の間で時間切れ撤退 ☜ ヤマレコの記録

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