2018.11.14 20:47
ぽっかりと何も予定のない水曜日。天気は翌日の木曜日の方が良いのだが、仕事で外せない。という訳で、水曜に休暇を取って静かな(を期待して)焼岳に出かけた。
冒頭の写真は「広場」と呼ばれるポイントのちょっと先から焼岳を撮影した写真。左は南峰(積雪期限定で登山可能)。右は北峰の手前の山。背後に北峰があり、北峰の肩のあたりから出ている噴煙が鞍部(真ん中のへこんだ部分)に見える。
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まずは出発地点の「中の湯温泉」から。奥穂と前穂がきれいに見えるはずなんだけど、低い雲が緞帳のように垂れ込めて見えない
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登山道に入りしばらく急登を進むとうっすらと雪化粧。上は大丈夫かな?
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「広場」まで登ってきた。さすがに無雪期はコースタイム通りに来られる。雲も取れて良い天気だ。上部には心配した雪もない
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霧氷じゃないですよ。枯れ木がこんな風に見えるんです。花が咲いているようにも見えます。感動です
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反対側には霞沢岳。まだ登ったことないな。そのうちに飛騨と伊那を結んだ「クラシックルート」を辿ってみたい
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前穂と明神が見えますね。吊り尾根の左には奥穂がチラリ。山頂からの展望に期待が持てます。気になるのは霞沢岳の右側に広がっている厚い雲
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南峰と北峰の鞍部までもう少し。やっぱり疲れているのかなぁ、足が重くなかなかペースが上がりません
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やれやれ、鞍部に到着。正面に笠ケ岳が見える
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火口湖は凍っている
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左手には南峰。こちらは噴煙も何も出ていないけど無雪期は登山禁止。自然保護、いや山の斜面の崩落を防ぐためだったかな
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右手には北峰。今日もシューシュー音を出してます、早く温泉に入りたくなる匂い(笑)。ここから北峰の右下を巻いて向こう側に回り込みます。噴煙があちこちで出ている北峰には登って良いというのも変な感じがしますが・・
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反対側に回り込んできました。こちら側も噴出しています。あの右側を登って北峰の山頂へ
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丸印に従って進む。雪が降ると印は隠れてしまうので、適当に登るんですけどね。見えるときは「ルート通り」を心掛けます
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北峰山頂にて。南峰より11m低い2444m。セルフタイマーの読み違いで横を向いています。カッコつけてるわけではありません。背後に槍穂の稜線が見えるはずなんだけどな・・。ちなみに南峰には山頂標も何もありません
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笠ケ岳の左側、福井や石川方面は雲海に覆われている
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槍穂があるべき場所から右手には霞沢岳の稜線。下に梓川の流れが見えます
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山頂で45分粘ったけど槍穂の稜線は現れず。やむなく上高地目指して登ってきたのと反対側へ下ります。うっすらと雪が積もっているので滑らないように足元に集中。ガスり始めて脇見しても何も見えないし・・
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霧氷もちょっぴりできてます。というか、自分の頭の毛にもできかかってました。髪の毛バリバリ(笑)
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ここだけ苔むしています。先日訪れた北八ヶ岳的な世界。
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焼岳小屋まで下りてきました。ここでコンビニおにぎりと白湯で軽く昼食
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小屋の先にはこの看板とロープ。通行止めですよね、通行禁止ではなく。対策準備は万端。承知の上で先に進みます
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斜面が凄い崩落。いくつもの襞になっています。年を経るごとにこの襞もなくなってしまい、カールの様な全面崩落みたいになるんでしょうね
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大正池が見えます、湖畔は帝国ホテルでしょうか。いつかあそこの名物カレーを食べたい
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つるつるの一枚岩。ここは右側の笹のところにあるワイヤーにつかまって下りてきました
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ここは右側の鎖ではなく、左の木につかまりながら下りました。どう見ても左側を下りる方が簡単に見えるけどな・・
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出ました。有名な連結梯子。撤去されていると思いきや、まだ残っていました。ありがたく使わせてもらいました。連結梯子のすぐ下の梯子は撤去されていました。ここを懸垂下降で下りる心積もりだったんだけど、まぁいいか
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やはり。橋の撤去とはここのことでしたか・・。
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上の写真にある金属製の橋がこちらから真ん中のコンクリートで固めた台のような場所まで架けてあるのですが、注意看板通り撤去されてます。トムクルーズのように走って飛んで渡れるわけでもなし、壁のトラロープにつかまって行けるわけでもなし
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というわけで、ここでロープを出して懸垂下降。このために重い50mロープをザックに入れてきました。連結梯子が使えたので、ここだけなら20mロープで十分でしたね。まぁ50mロープしか持ってないので選択しようもないのだけど・・
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懸垂下降で向こうの壁を下りて、こちら側の急な土手を上がってきました。とっかかりもなく、柔らかい腐葉土のような土の斜面で、すべやすくて登り返すのに苦労しました
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その後は段差もほとんどなく里山のような快適な道で、一気に林道まで下りてきました
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猿軍団に会うこともなく、上高地開拓の父ウェストン卿のレリーフまできました。それにしても誰もいない
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梓川沿いの道を選択してぶらぶら遠回りしながら河童橋に向かう
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え~っ、こんな河童橋見たことない。人がほとんどいない。上高地へアクセスするバスが明日で運行終了。観光客も来ませんよね。それでも外国からの訪日客は結構いらっしゃいました
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残念ながら河童橋から奥穂高岳は見えませんでした。ということで、マイカー駐車場の沢渡(さわんど)行きのバスに乗って、途中の「中の湯」バス停に戻ります(770円)
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バス停のある釜トンネル出口から安房トンネルに向けて車道を上がります
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R158の安房峠線はすでに閉鎖。ゲートはトラロープにかけてあるカラビナを外せばあけられます(朝、車で来た時も同じようにして進みました)
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ゲートからは1号カーブを始めに7号カーブまで九十九折りを進みます
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30分ほどかけて、やっと7号カーブの先に中の湯温泉。最後にこの登りは足に応える
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中の湯温泉で日帰り入浴(700円)に入り、本日の登山だけでなく日頃の疲れを癒しました
焼岳は、住んでいるアパートから50分で登山口の「中の湯温泉」に着けるお手頃な山
いつものピストンじゃなく、15日に冬期閉鎖される上高地側へ下りる計画を立て、前日に駐車場の使用予約を中の湯温泉に入れた。話をしていると、冬のため梯子を撤去したので通行止めになり、ロープでも持っていかないと上高地側には降りられないとのこと
じゃぁピストンだなと「コンパス~山と自然ネットワーク」で登山計画をWeb提出した後に、「ロープを持って行かないと降りられない」という言葉に引っ掛かった。そうだ!ロープを持っていけば上高地へ下りられるということ。コンパスで計画を取り下げ、上高地への下山で計画を出し直し
ザックにハーネス、ビレイデバイス、カラビナ、ロープ(50mしかないので50m)を詰め込む。準備していたザックの重さがぐっと増える。やむなく、バーナーとコッフェル、スープやコーヒーの類は諦める
さて、中の湯温泉から登り始めると、前後に誰もいない。結局、山頂まで誰とも会わず、期待通りに静かな焼岳を楽しめた。途中の広場から先では、本日一番の天気になり、笹と枯れ木が織りなす何ともメルヘンチックな光景を目にすることができた
花が咲いているようにも、霧氷になっているようにも見える美しい景色で、雪に覆われた焼岳しか登ったことのない私にはとても新鮮だった。残念ながら山頂に着くころにはガスり始め、山頂で45分くらい粘ったが、槍穂の絶景を見ることはできなかった
焼岳小屋に向かって、うっすら雪を被った登山道を下りていくと、下からテンポよく登ってくるソロの方と出会った。今日お会いしたのはこの方だけだった。70代と思しき年配の方だった。中の湯登山口へ向かうゲートが閉まっていたので、中尾温泉に回り込んで、中尾峠を越えて登ってきたとのこと。ご苦労様でした
焼岳小屋からは、通行止めのロープを乗り越えいざ上高地へ。長い連結梯子が外されていると想定していたが、梯子類はまだほとんどそのままだった。一番嫌だなと思っていた橋が外されていたのにはやっぱりと思いつつもガッカリ。結局、ロープを使って懸垂下降したのはここだけだった
工場の非常階段でたまに懸垂下降の練習をしているだけだったので、短いとはいえ今回が初めての実践活用だった。ちょっと準備と片付けに手間取ったが、来シーズンに持ち越した計画の良いシミュレーションになった
上高地は冬期閉鎖の前日とあって観光客は少なく、外国からの旅行者が多かった。今度はもっと静かな上高地を楽しむべく、テン泊装備を担いで釜トンネルを歩いて抜けてくるかな・・・
なお、この山行のコース概況、タイムなどの詳細は、以下の記録を参照されたし
山行記録: 焼岳。中の湯から冬期閉鎖前日の上高地へ ☜ ヤマレコの記録