2017.09.22 22:20
2日目は剱岳へ向かう。荷物はテントに残し、必要最小限を携行。午後には天候が崩れるとの予報。雨が降ったら、岩場は滑りやすく修羅場と化す。天候が崩れる前に終わらせるべく、そそくさと朝食をすまして朝4時半にヘッドランプを点灯して出発
冒頭の写真は、前日に撮影した剱岳の全景。右側に延びる尾根は八ツ峰と呼ばれ、日本三大岩稜の一つ。今の私にはとても手が出ない。今日は中央やや左に見えるトレースを登り、前剱、本峰へと至る最もポピュラーなルートで進む。ただし、こちらも岩場の連続で、侮ることはできない
登るにつれて次第に明るくなり、前剱の手前でヘッドランプをしまう
剱山荘から一服剱を経て前剱へと進んできた
一服剱には4つの鎖場があり、その後2つの鎖場を通って前剱を越えてきた
赤いジャケットの先行者。同じ剱沢のテン泊者。アタックザックもなく空身での登山。剱沢から剱山荘へのトラバース(斜面を横切る道)の途中で追い越された。この後の写真にもたびたび出てくる
剱本峰。今のところ高曇りでうっすらと部分的に青空も見える。午前中持ちますように
右手には後立山連峰の鹿島槍ヶ岳が見える。特徴的な双耳峰がくっきり
平蔵の頭に取り付く。7番目の鎖場。鎖だけでなく、足置き場の鉄棒も打ってある
9番目の鎖場。通称「カニのたてばい」。ここも鎖と足置き場が設置されている。週末や夏は最も渋滞する難所。上部に別の先行者が見える
剱岳山頂。左奥の三つのポコポコが昨日縦走した立山三山
山頂から八ツ峰を望む。険しくも美しい稜線だ。奥にはうっすらと後立山連峰の山並みが見える。右から鹿島槍、中央に五竜岳、さらに左に唐松岳、白馬三山へと続く
八ツ峰の5峰の下りはクライムダウンできそうもない
5峰の下りをコンデジでアップするもボケる。不鮮明ながらも、ここは懸垂下降しかないことが見て取れる。ロープ技術も道具もない私には太刀打ちできない
同じく6峰アップ。ここは何とかなりそうだ
7峰の下りも行けそうだ
8峰と八ツ峰の頭。ここも対応できそうだ
立山三山をもう一度眺める。長居は無用。天候が崩れないうちに下山しよう
登りと下山のルートが分かれて作られている。下山の難所「カニのよこばい」に向かう
カニのよこばいを通過。たてばいよりはずっと易しい
中央に見えるのが「平蔵の頭」
平たい岩壁を稜線の上まで登る。下に赤ジャケットの先行者
まずは長めの梯子を下りる
赤ジャケットの先行者が平蔵の頭の稜線までたどり着いた。実際は見た目ほど難しくも怖くもない
鎖が設置され、しっかりとサポートしてくれる。でも油断禁物
前剱の門だったかな?ここも行きと帰りが別ルートになっている
前剱へはトラバース気味に進む。前剱から一服剱、さらに剱山荘への下りは、多くの登山者が登ってくるので、落石させない細心の注意が必要
剱沢のテン場に戻り、ビールのロング缶で早めの昼食を流し込む。テントを撤収した頃には剱岳の上空にも怪しい雲が
重いザックにヒイヒイ言いながら剣御前小屋の稜線まで登り返した。やれやれ。稜線からは反対側に雷鳥沢が見える。中央右に見えるのが今宵の宿、雷鳥沢ヒュッテ
昨日の時点で今日の夕方には強い風雨との予報になったので、雷鳥沢のテン泊を潔く諦め、室堂到着と同時にヒュッテに宿泊予約しておいた
色づき始めている。下りは楽でいい。紅葉を愛でる余裕がある
なんちゃらカエデも色づき始め、すぐに錦の絨毯のようになる
雷鳥沢のテン場を素通りして雷鳥沢ヒュッテに向かう。この角度からは建物の痛みがひどく見える。午後1時前にチェックイン。すぐに温泉に入り、持参したおつまみで生ビール3杯
強い風雨の予報でテン泊するほど私は酔狂では・・、おっといい間違えた、筋金入りの山男ではない。軟弱と言われようが、臨機応変な対応をモットーとしている
午後3時には雷鳥沢にも怪しい雲が迫り、予報通り4時頃には風雨が始まった
5時頃に夕食を自炊すべく玄関ホールに行くと、温泉に入りに来たテン泊者達が台風並みの横殴りの雨と風でテン場に戻れない。私が夕飯を終えてもまだ動けないでいた
風雨は夜半まで続いていた。温泉、畳に布団、ヒュッテ泊まりにしてよかった。天気予報では、明日は朝のうち曇り、7‐9時頃から晴れてくる予想。3日目の奥大日岳をどうするか思案。とりあえず、早い回復を信じて5時出発を目指して準備して寝た
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なお、この山行のコース概況、タイムなどの詳細は、以下の記録を参照されたし
山行記録: トロリーバス引退前に剱・立山へ ☜ ヤマレコの記録