2017.09.07 18:25
3日目の山行(槍ヶ岳~上高地)
歩行ルート図と標高グラフ
最高点の標高: 3104 m
最低点の標高: 1478 m
累積標高(上り): 511 m
累積標高(下り): -2114 m
還暦にして念願の北鎌尾根をやり遂げた。
大学生になった頃、親父に「無理はするな。雪山には絶対行くな。必ず憑りつかれてやがてはあの世行きだぞ」と何度も言われた。今、雪山にも出かけ、岩稜にも出かける私を見て、親父はあの世でどう思っているだろうか?
無謀なことをすると腹を立てているだろうか、あるいは無茶なことをすると呆れ返っているだろうか、それともハラハラしながら心配しているだろうか・・・。きっと全部だろう。
山行の詳細
午後から下り坂とのことで、朝4時40分に小屋を出る。冒頭のサムネイル写真は小屋前から撮影。左が槍の穂先。
上の写真、遠く左側に八ケ岳連峰、右側に南アルプス。南プスの左端、甲斐駒の左に富士山が見える
日の出は近い
モルゲンロートに染まる穂先
同じく染まる大喰岳への稜線
清見の滝だっけ?
気持ちの良い下り
この雪渓は今シーズン残りそうだ
せせらぎに癒されながら下る
横尾大橋まで下った
明神の尾根も魅力的だな。私には無理だが
じじぃも食うぞ、徳澤園名物
整備ご苦労様です
河童橋から。最高の山をありがとう
山行を終えて
積年の夢の北鎌尾根。難しさもさることながら本当にきつかった。ルート取り、行程など全部で6通りの計画を組んだ。しかしながら2週間前に仙塩尾根で試行したツェルト泊装備の縦走で、北鎌はありえないと痛感。重いザックでバランスを崩したら命とりだ
計画を小屋泊まりに絞った。大天井ヒュッテの貧乏沢が一般的だが、車の回収に東鎌尾根を逆行して中房温泉まで戻るのもつらい。というわけで、上高地からの周回コースとし、ヒュッテ西岳を活用して水俣乗越から天上沢を下るルートにした
昨年、前穂の北尾根をやった時に今度は「北〇尾根に挑みたい」とレコに書いたところ、「技術的には北尾根ができれば大丈夫、あとは体力とルーファイだ」とのコメを頂戴した。今回はまさに体力とルーファイを実感した
2日目の行程が長く、北鎌のコルに着くころにはかなり体力を消耗していた。そのあとは尾根通しを基本としていたが、数か所で巻かざるを得ず、1カ所は巻きすぎてしまった。まぁ、最初から完璧にできるわけではないので、上出来だったとすべきと思っている
昨年の前穂北尾根に続き、今回の北鎌尾根。これでいわゆる日本三大岩稜の二つを終えた。残るは剱の八ツ峰。懸垂下降技術も道具もない私にとってはハードルが高い。特に5峰の下りはクライムダウンでは下りられそうもない。懸垂下降技術を学んで挑むか、年寄りの冷や水はこのくらいで良しとして諦めるか・・・
先のことはともかく、まずは今回無事に生還できたことに心から感謝しよう
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なお、この山行のコース概況、タイムなどの詳細は、以下の記録を参照されたし
山行記録: 北鎌尾根 還暦爺いの積年の夢 ☜ ヤマレコの記録