渡り鳥たちが帰ってきた(2020.11.16)

ウォーキング百景

11月に入ったころから、カモなどの冬鳥が北の大地から続々と戻り始めた。逆V字飛行の練習を重ねて北へと飛び立っていったのがGWの頃だったので、半年ぶりに東京湾に戻ってきたことになる

早朝のウォーキングをしていると、鳥たちの群れが目に留まった。早朝といっても、明治神宮の開門のように日の出に合わせて歩き始めるので、最近は6時ごろのスタートになり、早朝とは言えないが・・

きれいなV字は崩れ、かろうじて片側のラインが波打って残っている。遠くシベリアから飛んできたのだろうか。無理もないな。箱根駅伝の選手たちが次々とゴールに倒れこんでくるのと同じだ

群れごとにバラバラやってくるのかと思えば、この日はいくつもの群れが次々とやってきた。同じ日に飛び立ったとしても、長い距離を飛ぶ間に差が開くと思うのだが、同じ日の明け方に揃って飛来してきた。日本のどこかで一度揃ったのだろうか

逆V字形は空力学的に理に適う編隊で、一つのグループ内では、先頭の鳥が羽ばたきで作り出す空気の流れを後ろの鳥が捉えて揚力に変えていく。その後ろの鳥も同じように空気の流れを次々と活用していくエコ飛行なのだ。一説には10%以上の省エネとか。だから先頭から両側に逆Vの字を形成する

体力を消耗する先頭は一定時間を飛ぶと最後尾に移動し、2番手が先頭を引き継ぐ。これを繰り返して海を渡るのだが、いくつものグループが一緒に飛来してくるということは、グループ間でも何か協力し合っているのだろうか

渡り鳥が何千キロも海の上を飛び続ける、あるいは回遊魚が同じように泳ぎ続けられるのは、イミダゾールペプチドと呼ばれる成分が寄与しているとか・・。渡り鳥が方向を間違えずに飛び続けられるのは、磁場を視覚的に捉えられるからだとか・・。まだまだ謎の多い渡り鳥の生態だ

内房沿岸の港など、波が穏やかなあたりで冬を過ごすのだろう、ゴール間近で編隊を組む必要もない。各グループがそれぞれお気に入りの場所に着水するだけだ。この冬も岸壁沿いに漂うきれいな渡り鳥の姿を楽しませてもらおう

さて、11月4日から6泊7日で熊野古道の一つ、大峯奥駈道を吉野から熊野までテント泊装備を担いで約100キロ歩き、今はただ静養中。出かける前は、建て替え中の向かいの家が基礎工事の段階だったが、10日ほどして帰ってきたら棟上げが終わり、家の形になっていてびっくり。10日で世の中は変わるのだと妙な感慨に耽る(笑)

Covid-19も山から下りてきたら明確な形で全国的に第三波が始まっていてびっくり。この冬に九州、四国の百名山ツアーに出かけようと画策しているが、昨冬に続きお流れにならないことを願うばかりだ

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