じっと見つめているとすごい花に見えてくる。四季折々に山へよく出かけるが、高山植物の中にも個性ある形をした花を咲かせるものがある。でも総じてシンプルだ。厳しい自然の中で生きていくためには、きっとその方が都合がいいのだろう
複雑なというか、こってりというか、ゴージャスというか、一風変わった花は鑑賞用それも海外から持ち込まれた花に多いように思う。この花も元は中国から伝来し、仏教の普及とともに日本中に広がったとか・・
この花の正体は「彼岸花」。毎年お彼岸の頃に咲くので、うってつけの名前ではあるが、別名は「曼珠沙華」。インドのサンスクリット語のmajusakaが由来とか。確かに「ん」を入れた方が発音しやすい。仏教では伝説の天界の花という意味らしい
ちょうどお彼岸の頃だろうか、単身赴任先から週末に千葉へ帰り、公園をウォーキングしていた時に今年も綺麗に咲いていた。実は子供の頃はこの花は好きではなかった。彼岸というどこか死者に結びつくイメージがあり、また日本の野草とは異なり少々毒々しさも感じられちょっと苦手な花だった。球根には毒があるので、毒の花という近寄りがたい印象もあった
でも群馬県伊勢崎の早川渕彼岸花の里や埼玉県日高市の巾着田など、曼珠沙華の咲き乱れる有名な公園も全国にあり、多くの人に親しまれてもいる。花言葉は「情熱」「想うはあなたひとり」「あきらめ」「再会」「悲しい思い出」「また会う日を楽しみに」などだそうだ
子供の時のような抵抗はなくなり。今ではきれいな花だなと思えるようになった。年を取ったせいかな・・