なんだかなぁ・・(国家公務員の人事評価)

年寄りの繰り言

蒸し暑い夏も困るけど、いつまでも続くどんよりとした天気にも困ったものだ。せっかく早めに引退して気儘に隠居生活を楽しもうと思っていたのに、引退(2度目の引退)した途端、Covid-19で動けなくなり、一段落して外出自粛も終わり、Go To Travel キャンペーンなるものもスタートしたものの、今夏は長梅雨がダブルパンチとなり、山にも旅行にも行く気にならない

最初のうちは、実家で大胆に断捨離しながら早めの終活に勤しんでいたが、ある程度やってしまうとやることがない。最近は巣籠もりでとりたてて活動がないので、ブログにアップすることもない。まぁ、活動したところで、大したブログ記事にもならないのだが・・・

ずーっと家にいると、カミさんにはネコの額ほどもない自宅の庭の手入れをしろとか、掃除や食器洗いを分担しろとか、毎日のようにネチネチ言われる。「晴耕」のように勤労するわけではないが、カミさんが爆発しない程度に適当にやりながら、ただひたすら「雨読」にいそしむ毎日。ここしばらくは『史記』に集中している。司馬遷が編纂した中国の歴史書だ。『史記』については、別の機会にブログに書きたいと思う

(日課にしている早朝ウォーキングは、雨が降らない限り継続している。この日もどんより。中央のスカイツリーは低い雲で半分も見えない。左手前は葛西臨海公園。旧江戸川が東京湾に注ぐあたりから撮影)

世の中、第1波の立て直しも儘ならないうちに、想定よりも早く第2波がやってきてしまった。危機が拡大するなか、相変わらず政府の対応はお粗末かつ的外れの連発で、臨時国会を自ら招集することもない。いろいろ野党から突っ込まれるのが嫌なんだろう。「Covid-19 に思うこと」の続編として書きたいことは山ほどあるが、またシリーズ化してしまいそうなので、あえてじっと我慢

とは言いつつ、ボヤキをひとつ。2020年7月29日の日経朝刊に、おやっと思う記事があった。Covid-19 関連ではない。今夏に予定される国家公務員の人事評価の改正に関する記事で、その中に2013年に総務省が調査した国家公務員の一般職の評価実績が出ていた。記事からは能力評価なのか実績評価なのか詳細が読み取れないが、新制度を2021年10月1日からの1年間の能力評価に使い始めると書かれているので、能力評価のデータかもしれない

記事によれば、現行は「S・A・B・C・D」の5段階評価で、2013年の評価割合は以下の通り。

   S:5.8%、A:53.8%、B:39.8%、C:0.5%、D:0.1%

A評価が半数を越えている。絶対評価ということなので、相対評価のように左右対称に近いベルカーブのようにはならないとしても、通常の5段階評価と比べると、極端にプラス側に歪んでいるように思われる。積極的にプラス評価するポリシーの会社や組織もあるので、100歩譲ってもA評価とB評価の数字が反対ではないかと目を疑いたくなる。私が経験した二つの会社(内資と外資系)の評価実績と比較しても、プラス評価に極端に偏り、マイナス評価が無いに等しい

ひょっとすると、A評価が基準なのかと思ったが、記事には「課長職へ昇任する場合は直近1回の能力評価がA以上、その前の2回はB以上であることが求められる」と書かれている。この文章からは、B評価が基準のように思われるのだが・・・?

(東京湾の奥深くから房総半島方面を眺める。アクアラインも房総の山々も全く見えない。コロナと同じですっきりしない長梅雨だ)

国家公務員の総合職のキャリア組といわれる人たちには、優秀な人材が集まっていることは承知しているが、一般職にも能力の高い人たちが集まって良い仕事をしているということか。今回の Covid-19で、DX(デジタルトランスフォーメーション)が最も遅れているのがお役所だということが図らずも明るみに出た。ファックスや紙でのやりとり、目を疑うような手集計など、旧態依然とした仕事のやり方に呆れかえった国民は多いと思う

2017年度の日本の労働生産性は、OECD加盟国の34か国中で21位。この数字は、俗にいうブルーカラーとホワイトカラーを合算した競争力なので、ホワイトカラーの生産性だけを見れば、もっと低迷していると言われている。前時代的な仕事のやり方をしているお役所が、労働生産性を一段と下げていることは疑う余地がない

生産性向上への取り組みを怠り、前時代的な仕事を延々と続けるお役所の実態を見るにつけ、日経の記事に出ている国家公務員の能力評価はなんだかなぁ・・・・

タイトルとURLをコピーしました